真という漢字
真理・真実・真偽等の真という漢字の旧字は、匕と県とでできた眞です。
匕の古代文字をみると、人が倒れた形をしていて、人の死を意味します。
一方、県の旧字は縣で、実は、木の枝に紐で人の首を逆さまにぶら下げている形なのです。
よって、真という漢字は、顛死者等、不慮の災難で死んだ人を示す漢字なのです。
死者は、それ以上は変化しないので、永遠のもの、真の存在としての「まこと」の意味となりました。
そして、不慮の災難で死んだ人の霊は、強いうらみを持っているので、瞋・鎮・慎・顛などの真を持つ漢字には、いずれも、怨霊を恐れ、鎮めることに関連した意味をもっているのです。
ということで、普段、法の真理とか、プログラムで真偽とか、なにげなく使っていますが、その元は、やはりおどろおどろしい意味があったのですね。