不思議な国のアドレス(機器編)全面書き換え
以下の『不思議な国のアドレス(機器編)』が長い間だ、イマイチだったので、今回書き直してみました。
◆不思議な国のアドレス(機器編)
ネットワーク機器には、リピータ、ハブ、スイッチ(ブリッジ)、ルータ、ゲートウェイとありますが、各々どのような役割か、わかりますか?
インターネットは、ご存知のように世界へくもの巣上に、はりめぐらされた大きなネットワークです。地球の裏側までも信号がちゃんと届かなければなりません。ですので、減衰した信号を増幅したり、整形したりするのが、リピータとハブの役割です。つまり、リピータとハブは、物理的な電気信号を処理します(物理層)。
インターネット上の個々のネットワークは、MACアドレスでアクセスします(解説編参照)。ネットワークとネットワークをブリッジで繋ぐと、スイッチ(ブリッジ)がそこを通ったフレーム(パケット)のMACアドレスを、繋いだネットワークのどちらにあるのかを覚えます。次回からそれをフィルタとして利用し、効率的にフレームを流すことができるようになるのです(データリンク層)。
しかし、ブロードキャストの場合には、いつもネットワーク全体にパケット(フレーム)が流れることになり、トラフィック(交通量)が増大します。つまり、スイッチ(ブリッジ)でネットワークを繋いでいくと、ブロードキャストのトラフィックが増えてしまうのです。そこで、IPアドレスで制御できるルータ(ゲートウェイ)で繋ぎます。すると、ブロードキャストをIPアドレスにより遮断でき、トラフィックを減少させることができるのです(インターネット層)。
つまり、スイッチ(ブリッジ)では、個々の端末との通信では、効率的にフレームを流すことが可能ですが、ブロードキャストでは、すべての端末と通信するので、ネットワーク全体にフレーム(パケット)が流れてしまうのです。そこで、スイッチ(ブリッジ)ではなく、ルーターやゲートウェイで繋ぐとIPアドレスを見てネットワーク全体にパケットが流れないようにする制御ができるのです。
まとめると
- リピータやハブは、減衰した電気信号を増幅したり、整形したりします(物理層)。
- スイッチ(ブリッジ)は、ネットワークを繋ぎ、MACアドレスレベルでフレームをフィルタリングします(データリンク層)。
- ルータやゲートウェイは、IPアドレスレベルでパケットをフィルタリングしたり、ルーティングを行います(インターネット層)。
追記
今の時代、ブリッジなど見かけることはないとのご指摘をいただきました。今の時代は、ブリッジでなく速くて高機能なスイッチが使われるとのことです。