小池啓仁 ヒロヒト応援ブログ By はてな

小池啓仁(コイケヒロヒト)の動画など。

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「ウェブ2.0」はなぜ、もうからないのか

勝間和代のビジネス頭を創る7つのフレームワーク力 ビジネス思考法の基本と実践
WEB2.0が、儲からない理由1・2・3!!(勝間先生による)

  • (1)他のメディアに比べたときのコンテンツの質の低さ
  • (2)ビジネスモデルの成熟度の低さ
  • (3)参入障壁の低さ

 まず、(1)であるが、例えば食べ放題レストランを想像してほしい。1000円で食べ放題だったとしよう。しかし、そこにある具材は、原価の安い、不健康なジャンクフードばかり。確かに、おなかいっぱいにはなるが、味も質ももの足りず、少なくともお金に余裕がある人は、またそこにリピーターとして来ようとは思わないだろう。


 このレストランと同じく、ウェブ2.0のユーザー生成型コンテンツは玉石混淆であり、同じ無料であるテレビにコンテンツの質として明らかに負けている。これは、動画サイトの主力コンテンツがテレビ番組の違法アップロードであることからもわかるだろう。


 他にも、ブログや掲示板など、無料型のコンテンツに集中してアクセスするのは時間が余っている主に若年層であり、ある程度お金に余裕が出てきた社会人層は、残念ながら時間の方が貴重になるため、無料コンテンツにアクセスしたり、あるいは自身がコンテンツの提供者になったりするような余裕はなくなるのである。


 次の(2)であるが、(1)の結果として、広告モデルがなかなか成り立たないことがある。なぜなら、まずコンテンツの質が低いため、お金はないが時間があるようなタイプのユーザーを引きつけがちで、有料コンテンツである雑誌や新聞に比べ、トラフィックの割に広告効果が低いのである。


 また、著作権違反など、コンプライアンス違反のコンテンツも多々あるため、リスクを嫌う大手企業はウェブ2.0のコンテンツに対して、広告を含めたビジネスモデルに着手しづらい。つまり、同人誌に大手の広告が集まらないのと同じことである。


 (3)はさらなる抜本的な問題である。技術的なハードルが低いうえに、次々に新しいテクノロジーが出てくるため、先行者利益があまり効かないのである。パソコン通信時代に高いシェアを誇っていたニフティがインターネットになってあっという間にシェアを失ったように、せっかくウェブ2.0時代を勝ち抜いても、今をときめくミクシィやモバゲーでさえも、わずか1―2年のうちに大きくシェアを失うようなことが起こりうるのである。

http://it.nikkei.co.jp/business/news/index.aspx?n=MMIT2n000001092008